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2012.08.12 (Sun)

【C82】トトリ&ミミ アンソロジー企画 『私情友情愛情』 に参加します

タイトルにあります通り、コミックマーケット82 3日目【東6 タ-36a GALETTE様】で頒布予定のトトリ&ミミ アンソロジー企画『私情友情愛情』に小説で参加します。
詳しくは下記リンク先をご覧ください。



自分の作品の情報は以下になります。

【タイトル】ぜんぶのあと
【サークル/執筆者名】MENTOR/メヌエット
【あらすじ】
メルルのアトリエのED後のお話になります。
各々がそれぞれの役割を終えたあとのトトリちゃんとミミちゃんの姿をほんのりと描いています。
メルルちゃんとロリナ先生が友情出演します。ケイナもほんのちょっとだけ。
全体的にあったかい感じの作風に仕上げました。どうぞお楽しみに。

(7/7更新)
自作の1P目のサンプルを公開しました。
入りの部分の雰囲気を感じて頂ければと思います。
本エントリの続きからサンプルをご覧になれます。


自分の他にも20名以上の執筆陣が、総ページ数168Pものボリュームでトトミミスキーの皆さんをお迎えしてくれます。
頒布まではまだ時間がありますが、是非ともお手に取って頂ければと思います。

【More・・・】




(『ぜんぶのあと』 サンプル)

 湿り気を伴った音を立てながらゆっくりと回りゆく水車の音を聞きながら、木々と青空との境目を控え目に見上げるようにする。塀へ腰掛け当て所なく佇む私へと、遠くで鳴く鳥の甲高い声が届く。
 どこまで栄えたとしても決して尖ることなく、穏やかな自然が身を包み込んでくれるようなこの地のことを私は嫌いではない。走り出した当初はどうなることかと思ったものだが、国も民も誠以て真摯であり、全くの更地を並々ならぬ努力でしてこうまで発展させたのだ。自らも要人としてその開拓事業に関わっていたものだから、果てに産声を上げるに至った彼ら風情に対する思い入れも一入である。

 そう。時が経つのは早いもので、私がアーランドの冒険者ギルドからここへ派遣されて、既に五年程の月日が流れようとしている。
 アールズという国が歴史上から姿を消すことになってから、早数ヶ月となる。いや、姿を消すだなんて大げさないい方をしてしまったものだけれども、土地自体にアールズという名は残っているのだ。アーランド共和国の、アールズ地方として。
 しかし、そこにかつての国という概念はなく、あのお姫様にしてもいよいよを以てお姫様でなくなってしまい――あくまで肩書き上のもので、実質的には今までの環境と何ら変わることはないのだと分かってはいるのだが――どこかしゃっきりとしない違和を拭い切れない感がある。

 何だかんだいいつつも、やはり最中が楽しかったのかもしれない。いざこうやって全てを走り終えてしまった私はまるでノスタルジックに浸る勤めたてそのものであり、自分らしくないなと思う心とは裏腹に、ふと気を抜くとぼんやりと過去を偲んでは止まないような体たらくなのだ。
 何とはなしに思い出たちを列挙しながら希釈された時の中に身を委ねていたものだが、時間の方は相応に経過していたらしい。不意に背後のアトリエから木扉の開く重厚な音が鳴り響き、間髪入れずによく通る、この数年ですっかりと聞き慣れてしまった彼女の声が耳へと飛び込んで来る。

「あ、やっぱりいた。ミミさーん! そんなところにいないで中に入りませんか! 今からトトリ先生とお茶をしようと思っているんですよー!!」

 大義を成し遂げアールズ史上へ確実に項を残すであろう激動の時代を、常に先頭を切って走り抜いた立役者である彼女は、私が初めてこの地に訪れた時から何ら変わることがない。心中とはいえわざわざ一から褒めてやるのもどうしてか癪なものだから省かせて頂くが、私を含めて彼女の周囲に人が集まるのは一重に彼女の徳そのものに因るのだと思う。

「せっかくのお誘いだしご一緒させてもらおうかしら。私がいないとトトリも寂しがるものね」
 突いて出たような私の返答へとメルル姫はいつも通りの微苦笑でして返し、うしろからはトトリの「そんなことないけどなあ」という間延びした声が聞こえる。
「今いくわ」
 そうして私は塀から降り立ち、メルル姫のアトリエへと足を向けるのである。

題:ぜんぶのあと
文:メヌエット



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